白内障手術の際に挿入する眼内レンズには、大きく分けて単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズがあります。
一般的には、単焦点の眼内レンズを使用します。単焦点眼内レンズは、ピントの合う点が1点のみになるため、遠方にピントを合わせると、近くのピントが合わないために老眼鏡が必要になります。逆にピントを近くに合わせると、遠くを見るときにメガネが必要になります。
遠くも近くも見たいという希望をかなえる為に登場したのが、多焦点眼内レンズです。
しかし、多焦点眼内レンズは全ての方が満足できるわけではありません。レンズにも特性がありますので、まずそれを理解して頂きたいと思います。
当院で手術を受けられる方には、まずは適性検査を受けていただき、その結果をもとに院長とよくご相談いただいた上で、ご自身に一番合うと思われるレンズをご選択いただくようにしております。
当院では、選定療養での多焦点レンズの手術を行なっています。選定療養による多焦点レンズの手術では、手術にかかる費用は単焦点レンズと同じく健康保険適応となりますが、多焦点レンズにかかる代金は別途自己負担となります。 多焦点レンズの種類は従来通り「二焦点レンズ」と「三焦点レンズ」を選択でき、いずれも国内認可された多焦点レンズに限られます。
ある1点の距離に焦点を合わせた眼内レンズです。
手元のスマートフォンと机の上のパソコンを見るためには眼鏡が必要です。(遠くに焦点をあわせた場合)
ある2点の距離に焦点を合わせた眼内レンズです。
手元のスマートフォンと奥のテレビを見る分には眼鏡を使わずにすみます。(近くと遠くに焦点をあわせた場合)
ある3点の距離に焦点を合わせた眼内レンズです。
手元のスマートフォンと奥のテレビ、さらにその間にあるパソコンも眼鏡を使わずに見ることができます。
ジョンソンアンドジョンソンが販売しているテクニスファミリーの新しいレンズです。2焦点+EDOFのレンズです。レンズの構造で色むらを補正してくっきり見えるようにしたり夜間の光のにじみを軽減させる工夫がとられています。日本に正規取扱店舗がありますのですぐに行えるのがメリットです。
米国のアルコン社から2019年に登場した3焦点型の多焦点眼内レンズで、遠方から近方までの幅広い距離をシームレスにカバーしているのが特長です。 これまでアルコン社製のReSTORレンズで不得意とされていた薄暗い場所での中間距離や近方距離の作業への適性も大幅に改善されています。さらに同社製レンズの特長である非球面レンズによるボケの低減、薄黄色に着色することによる網膜保護機能はそのまま受け継いでいます。
また同社独自のテクノロジーによって瞳孔径が大きくなるほど遠方への光配分を大きくすることによって、光が必要以上にまぶしく見えるグレア現象やにじんでみえるハロー現象などを抑える努力がしてあります。
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